20040228

こんにちは。相変わらず週末もなにもなく馬車馬のように働いています。向いのアダム・エ・ロペの「A MOMENT OF WEEKEND」とかいうウィンドウディスプレイを横目で見て「なあにがWEEKENDだ、こっちはもう4回くらいなくなってるぜ。おいこら桜!咲いたら全部もぎとってなかったことにするから覚悟しとけよ!花見できるようになったら造花でもくっつけてやる」と心の中で脅しながら(最近のわたしのキャラ、黒い、とてつもなく)頑張ってます。けど、そういう忙しいときに限って、車で出社中に割り込みされて、割り込み仕返したら相手が右翼さんでさんざんおいかけられるという素敵なハプニングがあるから、人生ってやめられないね☆

とうとう観ました、噂のアニメ「マリみて」。いやあ、これがあれかと感激ひとしお。昨今のアニメ絵に拒否反応を起こしてしまう人の話をなんとなく聞いていて、髪がピンクとか紫とかだったらわたしも無理だと思っていたら、せいぜい藍色で大抵は茶色か黒だったので、まずはほっとしました。それでもって感想ですけども。

☆ついていけなかったところ
その昔ローディスト(わたしが読んでいたころは、大橋シスターズ(楠桂と大橋薫)、一本木蛮、椎名崇、長井健閣下などがいました。わたしは猫田猫美と猫乃都が好きでした。みんな名前を変えたりそのままで今も仕事されてますね)猫田猫美は消息不明なので、ご存知の方は教えて下さい)だったのでね(わーカミングアウト)80年代までのアニメ(ミンキーモモ、クリーミィ・マミ時代です)絵にはついていけるのです。が、そんなわたしでもマリみてで引いたのが頬の線です!(マニアックすぎ?)特にななめ前を向いたときの頬の線は、小学校の休み時間に細心の注意を払って女の子の絵の顔部分を描いてたらプロレスごっこをしている男子が腕にぶつかってきてグニャッてなって「もう!暴れるなら廊下に出てよね!」と叫びながら机ごと10センチほど移動するという、そういう状況下で描かれた線風。あとは、りぼん漫画スクールの応募者全員掲載企画で後ろの方に載ってる小学生くらいの漫画の扉絵風。言い方を変えれば、こういう絵でもOKないい時代になったということでしょうかね。いや、自分が当時どんな絵を描いてたかとは棚に上げるけども。あと、仕事を終えてぼうっとした頭に「スール」やら「ロサ・キネンシス」やら「ロサ・ギガンティア」やらは理解するのに時間がかかりました。

☆ついていけたところ
ストーリーはついていけました。だって男子より女子の洗礼の方が早かったし。

☆結論
こういう、好きな人と目があったとか何をプレゼントしたとかその程度の事件しか起こらないアニメというのは久々に見た気がするので新鮮でした。あと、ピンクやグリーンの髪の深夜アニメ界に「クラース」(@25ans)を取り入れた感じも受けたのではないかしら。疲れて帰ってきて観ると意外になごむかも。

20040225

今日もorkut話。
友達2人(内訳:誘ってくれた人、あと友達の名前見つけて勝手に)しかいないしーと書いたら3人からお誘いが!ありがてえ(そのうちの1人は勝手に友達にした人だけど)。早速友達にさせていただいてはたと気付いた。わたしもinviteしたい。でも仕方がわからん。ま、でもインターネットって世界中につながってて友達100人とかすぐできるっていう噂を聞いたので、たぶん明日朝起きたらわたしのページのせいでサーバがダウンして全然つながらない!とかすごいことになってると思う。たぶんだけど。あと、写真があるほうがやっぱり絶対楽しいので、イケてる写真が手に入り次第即効で貼りたいです。

えーその後、わからないなりにコミュニティに入ってみました。ちなみにYopparaiとMartini Time(ここはアイコンがかわいかったからだけど、究極のマティーニを求めて(?)レシピとか交換しててマジっぽい)Sofia Coppola(みんなのマネっこ) Cibo Matto(音楽は多すぎて把握しきれないけどとりあえず見当たったので)Japanese、We love Vogueです。あと、写真もとりあえず貼ったけど、とりあえずなのでイケテる写真がどーのとか言わなきゃよかったと後悔中。そうそう、万一わたしのプロフィールを見つけても、友達5人の中に自分が入ってるのは操作を間違えて取り消し方がわからないからだから、ツッコミ禁止。

20040224

とうとう噂のorkutに achacoでデビューしました。誘ってくれてありがとう。けど、プロフィール作るだけでえらい神経使いました。political viewにはNo Answerでいいのかしら、いい大人が、だとかreligionはChristian/Catholicだけど深い話題を振られたらどうしましょだとか、つくづく日本人な自分。でもでも楽しかったです。あ、過去形は変だ、楽しくなりたいものです。そんで、使い方ってどうするの?とりあえず友達はいまのところ2人なんですけども。

20040223

昨日聞いた楽しい言葉「チロル弁」。チロルという地方はオーストリアにもスイスにも、あとえーとどこだっけ、もう一ヶ所あるらしいですが、友人の話のチロルはオーストリアでつまりドイツ語のなまったやつ。「何言ってんだか全然聞き取れない」言ってましたが、かわいいなあ、チロル弁。

20040221

今日も元気にドカンを決めたらヨウラン背負って出社です。

最近、ものっそ平凡コンプレックスだったんです。「キムタク」でも「自分を好きになる本」(なんてのが実在するかどうかわからないけど比喩的な意味でね)でも「ドラマ」でもいいんだけど、そういうものに夢中になってみんなでわいわい好きなものについて語るっていうのが羨ましくて、羨ましすぎて正直憎いくらいでした。平凡だけどかわいらしくて、道端の花や空の色や猫に小さな幸せを見出してデジカメで写真撮ってウェブにアップしたりして、できたばかりのカフェに寄ってカプチーノ飲んで帰りにレジ横の紅茶の葉を買って胸に抱いて帰るような感じ。あーかわいいよ、あなたたちは本当にかわいいよ、後ろから抱きしめて、抱きしめついでにその細い指の2、3本でもへし折ってやろうかーみたいなドス黒い感じ。わたしだって花にも空にも紅茶にも感動するんだけど、いろんな邪念が入るし(「なるほどこのせこさがサザビーグループだわ」)、ちょっと油断すると「プッ、なにそれかわいいつもり?」と自分にすぐツッコミが入ってしまうのですね。あと多数派の人ってのは自分の振る舞いに無自覚だからなんだかんだ言って少数派を傷つけてたりするのよね。ま、そんなわけで小さいときから「非凡であることはいいことだ」と半ば自己肯定的に洗脳されてきたわたしはここんとこ、薄暗かったわけです。ところが昨日、ぽっかり空いた1時間に長電話して(わたしの中では1 時間は長電話)、なんか勇気づけられちゃった。わりと傲慢な書き方になったらごめんなさいですけど、人が言ったことだから許してね。「みんなが好きなものを好きになれる程度の感性の人たちと盛り上がったってしょうがないでしょ。もちろん、同じものを好きな人が現れたらうれしいけど、好きなものがあってそれを好きだって事が一番大事なんじゃない」ですって。四十代の独身男からこんなポエミーな言葉を聞くなんて予想外のことで感動しました。言葉で書くと「自分を好きになる本」と変わらない感じだけど、彼はわたしより変わってて(本人認めないかもしれないけど)わたしの数倍も孤独感を味わってるはずだから、けっこう重みがありました。あーよかった、かわいいクマちゃんに息の根を止められるところだったよ。

あ、そうそう同じ人に聞いたんだけど、野茂って風俗大好きらしい。ただの噂かも知れないけどさー、もう知らない(怒)!

20040220

自分の展覧会に誘ってくれた男子のメールに「彼女と別れたし」と一言。もうね、それだけでググーッとその子の株が上がったもんね。上位に割り込みで先週から5ランクアップ!みたいな感じ。わたしにゃ関係ないのに、ああ、なんでなの。
先日、というかわりと前に深夜たまたま点いていたテレビで『天才バカボン』をやっていて、その単純且つ深遠なストーリー展開に感動した。うろ覚えだから細部は間違っているかもしれないけど、書いてみる。いかにも「お土産」様の箱をぶら下げた男が道を歩いていると、突然現れた中年が「ね、ね、それ食べさせて。お願いだから」とかなんとか言って迫る。男が「これはダメですよ、社長」と言うと「お願い、お願い、食べさせてくれたら社長にしてあげるから」と言うのだが断られ、社長は頭に来て男の足に噛み付く。と、そこへ食べ物をもったバカボンのパパがやってくる。「やあ、食意地(くいいじ)さん(社長のこと)、こんにちは」と言うと「この食べ物を持ってて欲しいのだ」と渡す。喜ぶ社長にパパは突然劇画調になって「ただし、もしこれを食べたら君を殺すのだ」と言い、去っていく。渡された社長は食べるか食べないか悩むが、結局食べてしまう。そして自分の犯した罪に恐れおののき、豪邸の我が家に逃げ帰り、妻に「死んだことにしてくれ」といって布団を被って寝てしまう。そこへ、食べ物を返してもらいにパパがやってくる。社長の妻は「主人は死にました」というと、寝ていた社長が寝言を言ってしまう。「死人は寝言を言わないのだ」とパパ。焦った妻は「死に言です」と言い訳する。と、パパは「死に言なら死人が言うのだ」とあっさり納得して帰る。しかししばらくしてパパが「仏壇にお供えするのだ」といっておはぎを持ってくる。パパが帰った後に社長は我慢できずにオハギを食べようとするが、食べ終わらないうちにまたパパが戻ってくる。そして「口の周りにオハギがついているのだ」と指摘。なんだかんだあって、実は死んでいないことがバレる。「ごめんなさい、殺されるのが恐くて嘘をついていました」と社長が懺悔すると「もういいのだ。謝ったから許すのだ」と言う。そして家についたパパに社長の妻から1本の電話がかかる。「あなたに許された主人は大喜びで食べ物を食べて喉につまらせて死にました」最後にパパが「これでいいのだ」で、お終い。アニメは普通に終わるのだけど、もちろん観ているわたしは「これでいい」わけはなくて、非常に動揺してしまった。それは、赤塚不二夫がすごいというより、バカボンのパパはすごいと思ったのだ。まず、パパは食意地さんと顔見知りであった。ということは彼の性癖も知っていたわけで、その前を食べ物をもってフラフラ歩いて「食べたら殺す」というのは、あきらかに食意地さんをからかっていたわけだ。しかも、ある意味死を賭けたからかいなわけだ。で、昼間っからフラフラしているのを見てもわかるように、パパは基本的に暇な人で、つまり暇つぶしに人に死を賭けさせるということだ。これは恐い。アニメなんだからったってやっぱり恐い。いわゆるあれだ「悪い奴ほどよく眠る」ってやつだ(よくわかんないけど)。油断させる奴こそ油断ならないってことか。「都の西北、早稲田の隣り」にある「バカ田大学」は、だからあれ、相当頭いいですよ。

20040219

最近気がついたのですが、わたしはどうやらお金のビョーキかもしれないです。まず、いい歳して一度に最高3万円くらいしか銀行から降ろせません。それ以上持っていたら震えが来ます。そして持っていたら早く使わないと落ち着きません。とりあえずお店に入って使おうとします。けど、何でもいいというわけにはいかないから、この期間が結構つらい。一番落ち着くのは数千円持っているときで、自分ひとりで行動する分にはこれで充分です。けど、歳相応に誰かにご馳走したり立替えたりタクシー代を払うことになったりすると困りもので立替えの立替えを頼むことになるので意味ないです。あと、基本的に会社員だったころも給料日から次の給料日まで一度も銀行に行かないということもありました。お金が突然必要になったときに「やばい、数千円しかない!!……あ、銀行にあるか。多分だけど」という感じでした。この病はなんだろうと考えてみたけど、どうも結論が出ません。例えば買い物依存症の人は、店員と友達になったり慇懃にふるまわれるのが嬉しいと聞きますが、それはない(慇懃にふるまわれるようなお店に行かないし、なるべく交流は避けたい)。お金に対して特別な感情がある(憎んでいて持っていたくないとか汚いから関わりたくないとか)というのでもない。貧乏は嫌いだし、特に金持ちになりたいというのでもなく、普通でいい。お金を使うことによって社会と関わりたい、というのとも違う。宵越しの金は持たない主義とも違うなあ。てなわけで、考えた揚げ句の結論。そんなこんなで全然お金が貯まらないので、誰かわたしの経理を担当してください。持たせなかったら使わないから面白いほど貯まりますよ。ポイントはあくまで大金を持っていることを本人に悟られないこと。

20040216

「Sex and the City」観てたら、よく「No judge!」というのだけど、つまり「今から言う話はツッコミ禁止」とか「それ以上言わないでよ」みたいに相手を牽制したり、逆に言い過ぎた方が急いで「あ、ごめんごめん、No judgeね」と取り繕う言葉で、すごい便利でこれがあったら人間関係が円滑になると思いました。けど、人に言ったら「本音なんか言わない日本じゃ使い道ないよ」言われました。そうかなあ。

20040215

■わたしのバレンタイントラウマ体験〜応援団で初恋☆微熱篇〜

悲劇の舞台は1984年の2月14日、●谷区立上●中学校校舎2階の廊下のどんつきの美術室。当時中学1年生だったわたしは応援団員のO先輩が好きだったのですが、その出逢いはわたしの血管が細いという、いわば生まれた時から神が用意した素敵なオポチュニティーのおかげでした。っていうか、も少し詳しくいうと全校一斉採血が行われた時に血管が細くてなかなか採れないので最後まで残されてやっと血が採れて教室に戻ったら体育祭や陸上競技会で活動する応援団を募っていて何がなんだかわからないまま団員にされてしまって、そこで先輩と出逢ったのでした。色は浅黒く、髪は茶色で、痩せていて、ちょっとやつれたホストみたいな面影があって……今ではなにがよかったのか皆目見当もつかない先輩だったけど、まあそんなことはこの際よし。2月14日のこの日、前日に悪戦苦闘して焼いたチョコレートクッキー(いわずもがなハート型)をシャツの形の袋にラッピング(80年代に一世を風靡した)して渡す機会を虎視眈々と狙っているわたしがいました。どれくらい狙ってたかというと1、2時間目が美術でその教室に持参しているくらい狙ってました。目とかかなり鋭くて、あと紙袋は汗で相当へなってたと思います。ちなみにだけど、同じ応援団員で別な先輩を好きなYちゃんという子もいて、彼女は「チョコを自分で渡すのが恥ずかしいから女の先輩に渡してもらう」という姑息な手を使っていてこの時点ではまだ結果待ちでした。それを聞いたわたしは「自分の気持ちは自分で伝える!」と今一度決意を新たにしたのだけど、思えばいつだってこれが敗因だっけ……。さて、1、2時間目の休み時間のとき誰かが「O先輩、職員室の前にいるよ!」と知らせに来ました。職員室といえば美術室の脇です。すわ、告白、と飛び出し職員室のドアの前にいる先輩をつかまえるわたし。「これ、受け取って下さい」と袋を差し出して、返ってきた言葉は「ごめん、受け取れない」。この答えだけは予想外でした、なぜか(「ごめん」のせいかもしれない)。不意をつかれて、帰ろうと回れ右をしたとたんに目に飛び込んできたのは、美術室のドアに張り付いている黒山の人だかりでした。成りゆきを一部始終見守っていたクラスメートの顔はどれも好奇心丸出し。トボトボ戻ってきたわたしに容赦なく浴びせかけられる「どうだった?どうだった?」(うるせー見てただろうが)「なんでまだ袋持ってるの?なんで!?」(さあ、なんでだろうね)の声。いたたまれないまま授業をやり過ごしていたら、ダメ押しに給食時間の前あたりでYちゃんの吉報が届きました。「先輩受け取ってくれたって?」「キャーうそー」「よかったねー」の歓声。まさに明暗分かれる瞬間ですよ、人生において。その日5時間目は体育で、体育の始まるかなり前に誰もいない更衣室でヤケになって親友のOとクッキー食べ尽くしました。前の日に袋に入れる前に「これは形が良くないからやめよう。これは一応保留」とか選り分けてたけど、関係ねーって感じで。そんなわたしのバレンタインの思い出。そうそう、オマケとしては1ヶ月後のホワイトデーにYちゃんに「お返し」が届き、二度目の歓声に包まれてました。あ、なんか思い出して涙出てきた……なに人の顔じろじろ見てるのよ、見せ物じゃないわよ!あっち行け、バーカ、バーカ。

20040203

最近、雑誌を片付けていたら、こんなフランス版ELLEの翻訳記事を見つけた。「クラウディア」云々の下りを読んでもわかる通りスパモブームの頃でELLEはフィリパッキ・ジャパンが出してた時代ですが(つまりマガジンハウス以降、アシェット婦人画報以前)、こういう軽い翻訳読み物は海外雑誌の日本版につきもので好きでした。今のマリクレ、ハーパース・バザール、ヴォーグの日本版のどれにもないのじゃないかしら。

「これだけは言いたい!男が女にぶつける24の不満」

1. 愛してる?と執拗に聞く 特に寝入りばなに唐突に、ねえ、あたしのこと好き?と聞くのはどうかやめてほしい。答えずに寝てしまうと、3時間後にすすり泣きの音で目が覚めるー「なぜあたしの質問に答えてくれなかったの?」

2. 着るものがない!と大騒ぎをする じゃあ、タンスの大部分を占領している洋服の山はいったい何なんだ?こっちの服はいつも片隅に押しやられているーそれだけでなく、着るものがないという理由で、一枚、また一枚と無断で押収されてしまう危険に常に脅かされている。

3. 割り勘にしてほしいとは別に思わないけれど…… それにしても不思議なのは、女というものは、じゃあ今日はわたしが奢るわ、とは決して、口にしないということ。たとえ本当に払う気がなくても、素振りだけでも嬉しいんだけどね。

4. すぐに電気を消したがる…… のはなぜ? そりゃあ『氷の微笑』の真似をディナーの最中に始めるわけにはいかない。それはわかる。だけどそんなにいつも淑女ぶらなくてもいいんじゃない?と思う。それにベッドの中にいるときは誰も見ていないんだし。

5. 何でもかんでも女友達に話してしまう そういうわけで、彼女の友達は何でも知っているー我々カップルの性的欲求不満度も、二人合わせた収入も、言いたいことは僕に直接言ったほうが早いんじゃないだろうか。

6. 自分は太り過ぎだ、と思い込む。 ね、ダイエットが必要でしょ? とおなかの脂肪をつまんで見せるのはやめてほしい。300グラム太ったという理由で絶望した表情になり、涙にくれるのも同様。

7. 新しい服に注目しないとたちまち気分を害する だけど、きみが持っている250着の黒い服のデザインが一枚一枚見分けられないからといって、それが僕の責任だろうか?

8. なぜか……足が冷たい 女は冷えきった足を我々のふくらはぎに押しつけて温めるのが好きだーそしてあまりの冷たさに体をびくっと痙攣させると、不思議そうな顔をしてこっちを見る。

9. 女はみんなR.ギアが好き あんなニヤケ男のどこがいいわけ?目は小さくてイタチみたいだし、胸板は「プレイボーイでござい」という感じでわざとらしく盛り上がってるし……。あら、と女は答える、そこが素敵なんじゃない!

10. 女はみんなクラウディア(・シファー)が嫌い あんないい女をどうして嫌うんだろう?すごくセクシーで綺麗だと思うけどなあ……。だけどこういう素朴な疑問は、彼女の前では絶対にご法度。

11. ちょっと目を離すと何でも捨てる 油断も隙もあったものじゃない。女どもはこっちの目を盗んで、旅行の時トルコの市場で一生懸命に値切って買った大切なスリッパを勝手に捨ててしまう。講義するとこう答える−−だって、あのぼろスリッパ、ひどい匂いがしてたんですもの……。

12. 暑い、寒い、疲れた、足が痛い、云々と騒ぐ 女は不満の種を見つけてくるのが信じがたくうまい。ここは空気が乾燥していて肌がつっぱる、車の冷房がききすぎている、等々。美術館を歩くと必ず靴擦れで足が痛くなるし、旅先のホテルでは、ベッドの左側で、適正な高さの枕で、手元にティッシュの箱が常備されていないと眠れないの、と主張する。

13. 我々のやることは絶対に評価してもらえない テーブルをセットして、と命令されたので言い付けに従うと、後からテーブルを仔細に点検して、クロスとカトラリーが全然合っていない、趣味が悪い、と文句を言う。子供を着替えさせろ、と言うのでその通りにすると、子供をひと目見るなりため息をつき、ああ、パパはおまえをなんてひどい恰好にしちゃったんでしょうね!と嘆く。

14. 鍵は彼女のバッグの中で必ず行方不明になる ハンドバッグー女たちがその中に生活のすべてを入れて持ち運ぶ、神秘な小さな袋。だが、やっと鍵を探し当てて部屋の中に入ったかと思うと、彼女はバッぐを傍らに放り出す。そして部屋を出る段になると、あたしのバッグはどこ?と大騒ぎをする。

15. 女は言うーねえ、話があるの そして我々は、二人の間のコミュニケーションがうまくいっていないこと、このまま続けば二人の関係は駄目になってしまうこと、などを何の前触れもなく切々と訴えられ、唖然とする。その上、不思議なことに、こういう事態がもちあがるのはたいてい、明日は大切なスピーチがあるとか、重要な会議があるという日の前の晩なのだ。

16. 我々は彼女達の専任の雑役夫である 仕事から帰って「あれ?飯、まだできてないの?」なんて言おうものならもう大変。あなただけが働いていると思ってるの?と目を吊り上げて怒るくせに、車の故障とか、バスルームの排水管が詰まったとかいうときには、直すのは暗黙のうちに我々ということに決められている−−のはなぜだ?

17. 引越し病、模様替え病 引越ししたい、カーテンやカーペットを替えたい、台所を塗り直したい・・・女は現在の住まいに満足するということがない。そして時々発作的に叫ぶー「こんなあばら家での暮らし、もう我慢できないわ!」僕は今のアパルトマンで十分なんだけど。

18. 女はつねに話の落ちを忘れる ねえ聞いて聞いて、面白い話があるのよ、と意気込んで話し始めたのはいいけど、途中でいつも考え込んでしまう。「えーっとそれでどうなるんだっけ?あら、落ちを忘れちゃったわ」こちらが苦笑いすると気を悪くする。

19. あなたのものはわたしのもの お気に入りのツイードのジャケットを勝手に借用したあげく、ファンデーションや口紅をつけて返してくる。大切に着ていたカシミアのセーターだってもうよれよれ。服だけではない。最近はオーデコロンなどの化粧品も危険にさらされている。

20. 過剰なまでの記念日信仰 初めて出会った日、初めてキスした日、初めての夜、初めて一緒に過ごしたウィーク・エンド・・・女たちは日付を信仰している。そして、うっかりその記念日を忘れでもしようものなら、この世の終わりのような顔をして悲しんでみせるのだ。

21. 我々はワインの味見役を仰せつかる そして、レストランで、向かいの席にすました顔で座って、こちらが「たいへん結構です」とソムリエに答えるのを見届けてから、女は眉をひそめて小声で言うーいまのはちょっと褒めすぎじゃない?

22. 前触れなしに不機嫌になる 何の予告もない突然の不機嫌。こうなるともう絶望的だ。「いったいどうしたの?」と聞いても「……何でもない」と暗い顔で答えるだけ。2週間後に初めて、あのときのあなたはキスもせずに出ていったわね、そんなこと知りあってから初めてだったわ、と理由を聞かされ唖然とする。

23. 生活を変えたいの、がいつもの口癖 今日から新しい生活を始めるの、と女たちは言うー子供服の店を友達と始める、輸入業を始める、語学学校に通う、エトセトラ、エトセトラ。

24. 女はなぜか地図に弱い 交差点を過ぎてから、今のを右だったわ、と言う。A地点からB地点までの距離を訊ねると、わからないわ、折れ目の上に書いてあるんだもの、と答える。そして完全に迷ってしまうと、だからあたしの言うとおりにすればよかったのに、と責める。

わたしはこの中で2、8、11、12、15、17、23、24あたりが思い当たりますが、クラウディアは好きだし、割り勘も好きだし、記念日などは真っ先に記憶から消える項目です。そして12に関してはこの際だから男性諸君に一言言いたい。デートなどでサプライズな演出がモテにつながる、とかは都市伝説です。むしろ逆。もっと言うなら、女は(っていうかわたしは)どこに行くか、どういう交通手段か、トータルにかかる時間はどのくらいかまで事前に把握しておきたい。それによって自ずと服も靴も髪型も決まるのです。なので「今日は貧乏デートって言っておいたけど、実はこの後高級レストラン予約してあるんだよなー」みたいな企みは、場違いな格好できらびやかな場所にいる羽目になって不機嫌になった彼女(っていうかわたし)に気分を台なしにされること間違いなしです。たまに見かけませんか、華奢なピンヒールで公園をあぶなっかしく歩いていたり、ノースリーブの肩を夜の海のふきっさらしの風になぶられるがままになっている可哀相な女子を。最初の頃は「ううん、大丈夫」と笑っていた彼女が、半年もしたら12になるのは必至なのであります。

20040201

ホテル評などと偉そうに書きましたが、よく読み返したらほとんどホテル内レストラン&バーの評でしたね。泊まってはいるんだけどどうも部屋の記憶がないというか、浴槽の中にシャンパングラスを落として割ったとか(これは危険!)個人エピソードは覚えてますが、わりとどこもゴッチャになっているのでちゃんとしたホテル評を読みたい方は他を検索ください。