桜の開花宣言から一週間、なんだか肌寒くてお花見イメージが湧きませんね。
6年ほど前から谷中墓地で花見をしていて、今年は4月第一週の土曜日を予定しているのですが、寒かったらどうしようと今からやきもき。
でもこの悩みも春ならでは、ちょっと楽しくもあります。
さて、今日は仕事のお知らせです。
『近代ナリコ責任編集 鴨居羊子の世界 ミス・ペテンの下着革命』に「荒野の女二丁拳銃使い」を書きました。
鴨居羊子といえば、下着や人形やイラストなど女の子が好きなかわいいものを生み出す人というイメージがありましたが、いただいた資料を読んだら、大柄で力持ちだったり経営者として優秀だったり、男性的な面もあることに驚かされました。
そんな多面性のある人なので、まるごと一冊鴨居羊子、な本書は彼女をじっくりご堪能いただけるいい機会になることと思います。
個人的には「面白半分60 夕焼け小焼けで陽がくれて… 鴨居羊子 田辺聖子+カモカのおっちゃん」の対談がツボ。
「最低の次元から人間生活が始まっていくというのを自覚するの好きなんや」という話から、戦前の優雅な夜の過ごし方、子供生活の忙しさ、「女はもっといばれ」というカモカのおっちゃんの力強い主張に鴨居羊子が「おっちゃん、ものすご女性の味方になったんやね」というと、田辺「これはね、十何年論争してやっとここまでなったの」カモカ「こっちが飼育されたの」田辺「鍛えたの」カモカ「ほいで女の旗手になっとんねん」田辺「わたしは馬子よ。いや、騎手か(笑)」カモカ「ワシはジャンヌ・ダルク号や(笑)」といったやりとりや、合間に入る「そや」「そやそや」という軽妙な大阪弁が臨場感があって、とても楽しい読み物です。
ほかにも角田光代さん、雨宮処凛さん、上野千鶴子さんらのエッセイや藤本義一との対談、当時の記事の再録、鴨居羊子監督映画『女は下着で作られる』のコマ画像など、盛りだくさんな内容なので、ぜひお手に取ってみてください。
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