20040203

最近、雑誌を片付けていたら、こんなフランス版ELLEの翻訳記事を見つけた。「クラウディア」云々の下りを読んでもわかる通りスパモブームの頃でELLEはフィリパッキ・ジャパンが出してた時代ですが(つまりマガジンハウス以降、アシェット婦人画報以前)、こういう軽い翻訳読み物は海外雑誌の日本版につきもので好きでした。今のマリクレ、ハーパース・バザール、ヴォーグの日本版のどれにもないのじゃないかしら。

「これだけは言いたい!男が女にぶつける24の不満」

1. 愛してる?と執拗に聞く 特に寝入りばなに唐突に、ねえ、あたしのこと好き?と聞くのはどうかやめてほしい。答えずに寝てしまうと、3時間後にすすり泣きの音で目が覚めるー「なぜあたしの質問に答えてくれなかったの?」

2. 着るものがない!と大騒ぎをする じゃあ、タンスの大部分を占領している洋服の山はいったい何なんだ?こっちの服はいつも片隅に押しやられているーそれだけでなく、着るものがないという理由で、一枚、また一枚と無断で押収されてしまう危険に常に脅かされている。

3. 割り勘にしてほしいとは別に思わないけれど…… それにしても不思議なのは、女というものは、じゃあ今日はわたしが奢るわ、とは決して、口にしないということ。たとえ本当に払う気がなくても、素振りだけでも嬉しいんだけどね。

4. すぐに電気を消したがる…… のはなぜ? そりゃあ『氷の微笑』の真似をディナーの最中に始めるわけにはいかない。それはわかる。だけどそんなにいつも淑女ぶらなくてもいいんじゃない?と思う。それにベッドの中にいるときは誰も見ていないんだし。

5. 何でもかんでも女友達に話してしまう そういうわけで、彼女の友達は何でも知っているー我々カップルの性的欲求不満度も、二人合わせた収入も、言いたいことは僕に直接言ったほうが早いんじゃないだろうか。

6. 自分は太り過ぎだ、と思い込む。 ね、ダイエットが必要でしょ? とおなかの脂肪をつまんで見せるのはやめてほしい。300グラム太ったという理由で絶望した表情になり、涙にくれるのも同様。

7. 新しい服に注目しないとたちまち気分を害する だけど、きみが持っている250着の黒い服のデザインが一枚一枚見分けられないからといって、それが僕の責任だろうか?

8. なぜか……足が冷たい 女は冷えきった足を我々のふくらはぎに押しつけて温めるのが好きだーそしてあまりの冷たさに体をびくっと痙攣させると、不思議そうな顔をしてこっちを見る。

9. 女はみんなR.ギアが好き あんなニヤケ男のどこがいいわけ?目は小さくてイタチみたいだし、胸板は「プレイボーイでござい」という感じでわざとらしく盛り上がってるし……。あら、と女は答える、そこが素敵なんじゃない!

10. 女はみんなクラウディア(・シファー)が嫌い あんないい女をどうして嫌うんだろう?すごくセクシーで綺麗だと思うけどなあ……。だけどこういう素朴な疑問は、彼女の前では絶対にご法度。

11. ちょっと目を離すと何でも捨てる 油断も隙もあったものじゃない。女どもはこっちの目を盗んで、旅行の時トルコの市場で一生懸命に値切って買った大切なスリッパを勝手に捨ててしまう。講義するとこう答える−−だって、あのぼろスリッパ、ひどい匂いがしてたんですもの……。

12. 暑い、寒い、疲れた、足が痛い、云々と騒ぐ 女は不満の種を見つけてくるのが信じがたくうまい。ここは空気が乾燥していて肌がつっぱる、車の冷房がききすぎている、等々。美術館を歩くと必ず靴擦れで足が痛くなるし、旅先のホテルでは、ベッドの左側で、適正な高さの枕で、手元にティッシュの箱が常備されていないと眠れないの、と主張する。

13. 我々のやることは絶対に評価してもらえない テーブルをセットして、と命令されたので言い付けに従うと、後からテーブルを仔細に点検して、クロスとカトラリーが全然合っていない、趣味が悪い、と文句を言う。子供を着替えさせろ、と言うのでその通りにすると、子供をひと目見るなりため息をつき、ああ、パパはおまえをなんてひどい恰好にしちゃったんでしょうね!と嘆く。

14. 鍵は彼女のバッグの中で必ず行方不明になる ハンドバッグー女たちがその中に生活のすべてを入れて持ち運ぶ、神秘な小さな袋。だが、やっと鍵を探し当てて部屋の中に入ったかと思うと、彼女はバッぐを傍らに放り出す。そして部屋を出る段になると、あたしのバッグはどこ?と大騒ぎをする。

15. 女は言うーねえ、話があるの そして我々は、二人の間のコミュニケーションがうまくいっていないこと、このまま続けば二人の関係は駄目になってしまうこと、などを何の前触れもなく切々と訴えられ、唖然とする。その上、不思議なことに、こういう事態がもちあがるのはたいてい、明日は大切なスピーチがあるとか、重要な会議があるという日の前の晩なのだ。

16. 我々は彼女達の専任の雑役夫である 仕事から帰って「あれ?飯、まだできてないの?」なんて言おうものならもう大変。あなただけが働いていると思ってるの?と目を吊り上げて怒るくせに、車の故障とか、バスルームの排水管が詰まったとかいうときには、直すのは暗黙のうちに我々ということに決められている−−のはなぜだ?

17. 引越し病、模様替え病 引越ししたい、カーテンやカーペットを替えたい、台所を塗り直したい・・・女は現在の住まいに満足するということがない。そして時々発作的に叫ぶー「こんなあばら家での暮らし、もう我慢できないわ!」僕は今のアパルトマンで十分なんだけど。

18. 女はつねに話の落ちを忘れる ねえ聞いて聞いて、面白い話があるのよ、と意気込んで話し始めたのはいいけど、途中でいつも考え込んでしまう。「えーっとそれでどうなるんだっけ?あら、落ちを忘れちゃったわ」こちらが苦笑いすると気を悪くする。

19. あなたのものはわたしのもの お気に入りのツイードのジャケットを勝手に借用したあげく、ファンデーションや口紅をつけて返してくる。大切に着ていたカシミアのセーターだってもうよれよれ。服だけではない。最近はオーデコロンなどの化粧品も危険にさらされている。

20. 過剰なまでの記念日信仰 初めて出会った日、初めてキスした日、初めての夜、初めて一緒に過ごしたウィーク・エンド・・・女たちは日付を信仰している。そして、うっかりその記念日を忘れでもしようものなら、この世の終わりのような顔をして悲しんでみせるのだ。

21. 我々はワインの味見役を仰せつかる そして、レストランで、向かいの席にすました顔で座って、こちらが「たいへん結構です」とソムリエに答えるのを見届けてから、女は眉をひそめて小声で言うーいまのはちょっと褒めすぎじゃない?

22. 前触れなしに不機嫌になる 何の予告もない突然の不機嫌。こうなるともう絶望的だ。「いったいどうしたの?」と聞いても「……何でもない」と暗い顔で答えるだけ。2週間後に初めて、あのときのあなたはキスもせずに出ていったわね、そんなこと知りあってから初めてだったわ、と理由を聞かされ唖然とする。

23. 生活を変えたいの、がいつもの口癖 今日から新しい生活を始めるの、と女たちは言うー子供服の店を友達と始める、輸入業を始める、語学学校に通う、エトセトラ、エトセトラ。

24. 女はなぜか地図に弱い 交差点を過ぎてから、今のを右だったわ、と言う。A地点からB地点までの距離を訊ねると、わからないわ、折れ目の上に書いてあるんだもの、と答える。そして完全に迷ってしまうと、だからあたしの言うとおりにすればよかったのに、と責める。

わたしはこの中で2、8、11、12、15、17、23、24あたりが思い当たりますが、クラウディアは好きだし、割り勘も好きだし、記念日などは真っ先に記憶から消える項目です。そして12に関してはこの際だから男性諸君に一言言いたい。デートなどでサプライズな演出がモテにつながる、とかは都市伝説です。むしろ逆。もっと言うなら、女は(っていうかわたしは)どこに行くか、どういう交通手段か、トータルにかかる時間はどのくらいかまで事前に把握しておきたい。それによって自ずと服も靴も髪型も決まるのです。なので「今日は貧乏デートって言っておいたけど、実はこの後高級レストラン予約してあるんだよなー」みたいな企みは、場違いな格好できらびやかな場所にいる羽目になって不機嫌になった彼女(っていうかわたし)に気分を台なしにされること間違いなしです。たまに見かけませんか、華奢なピンヒールで公園をあぶなっかしく歩いていたり、ノースリーブの肩を夜の海のふきっさらしの風になぶられるがままになっている可哀相な女子を。最初の頃は「ううん、大丈夫」と笑っていた彼女が、半年もしたら12になるのは必至なのであります。

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