20040312

先日みた夢は、定番ものだけど、わりと久しぶりだった。それはヨーロッパのお屋敷に住んでいる夢で、お屋敷といっても、天井の高さが20メートルくらいあって部屋の広さも100畳くらい(畳で換算するのも変だけど)あって部屋数もたくさんある古城なのだけど、天井画が描かれているような華美な印象はなくて、全体にマホガニーが使われている中世風の落ち着いた雰囲気。夢のなかのわたしの年齢はまちまちで、その度に設定も変わってくる。あるときは、その家は嫁ぎ先のイタリア貴族の持ち物だった。わたしは有閑マダムで、等間隔に並んだ高さ6-7メートルの細長い窓にシーツみたいな白いコットンのカーテンをかけ、1メートル四方の巨大なオットマン(足置き)を、これまたシーツみたいな白いコットンでくるんで等間隔に置き、ミニマリズム風だけどシャビーシックの入った部屋でゴロゴロしていた(室内装飾家はわたし。有閑マダムらしいでしょ)。窓から風が入って本当に気持ち良かった。あるときは、誰もいなくて家具もなくて、広場みたいにガラーンとした部屋にひとりでいた。でも不思議と寂しい感じはなかった。そして先日は、10歳くらいの女の子になっていた。部屋の隅に巨大な階段があって、そこから降りてくると部屋にはたくさんの大人がいて忙しそうにしていた。わたしはセーラーカラーの服を着て、ゆっくり辺りを睥睨しつつ、何の用事もない気楽な自分を楽しんでいた。この古城の夢は、どこから出てくるのかわからないのだけど、考えて思いだせるのはコクトーの『恐るべき子供たち』だ。主人公のエリザベートが、金持ちの旦那と結婚してすぐに死に別れ、大きな屋敷に弟のポールと友達二人と四人で暮らすのだが、あまりに広くてどう住んでいいかわからず、片隅についたてを立てて布をかけ、子ども部屋みたいにする。特に印象的なシーンがあって、ポールがその部屋を初めて見つけたときに、窓から入る月の光が床に筋をつけているのを見て、「このホールは・・・(高等中学生時代によく遊んだ)モンティエ広場に似ている・・・」と思うのだけど、大きな部屋が広場に見えるという感覚は、なんだか妙にリアリティがあった。そんなわけで、毎回設定はいろいろだけど、この夢をみるときはぬくぬく温かくて、何かに守られている安心感のある、いい状態のときではあるのです。(けど、みたのはちょっと前。今はいろいろ暗い)

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